「溶媒」とは何か?その役割を正しく理解して利用しよう

「溶媒」とは何か?その役割を正しく理解して利用しよう

工業や科学研究などの分野では「溶媒」と呼ばれる物質が利用されています。
特定の分野でのみ使用される物質であるため、多くの方は「聞いたことがある気がするけれど、具体的には知らない」というケースが多いでしょう。
実は溶媒とは身近な存在ともいえるものであり、人によっては何度かお世話になっているケースもあるのです。
そこで今回は、溶媒の役割について解説しますので、これから溶媒を仕事で使う方や溶媒のことが気になっている方は最後までご覧になってください。

溶媒とは

溶媒とは

「溶媒」とは、ある物質を溶かす液体のことです。
身近な例でいえば「食塩水」が挙げられます。
食塩水は、水に食塩を溶かした液体のことですが、この「水」こそが溶媒なのです。
最も一般的に用いられる溶媒は水なのですが、有機物も多く用いられており、アルコールやアセトン、トルエンなどがさまざまな分野で溶媒として利用されています。
工業など一部の分野では「溶剤」とも呼ばれています。

特徴と役割

溶媒の特徴は、目的とする物質(食塩水でいうところの食塩に該当)を良く溶かすこと(溶解度が高い)ことや、化学的に安定していて溶質と混ぜた際に化学反応しないことが重要です。
例えば、食塩水を作ったら爆発してしまうような事態になれば、誰も食塩水を安全に利用することはできません。
また、溶液を作成する 目的によっては、溶媒は沸点が低いことで溶液から除去しやすいことや、可燃性や毒性など周囲や環境への影響を含めた安全性についても重視されます。
そのため「水」は溶媒として多くの場面で利用されていますが、 水以外の溶媒の多くは極めて燃えやすく(アルコールなど)、場合によっては毒性のある強い蒸気を出すという特徴があるので取り扱いには十分に注意する必要があります。
溶媒の役割は、溶質を溶かして溶液にすることで安定性を高めるなど、元となる溶質とは異なる性質を与える目的があります。
例えば外壁塗装などで利用される「塗料」は、溶質のままだと粘性が強すぎて塗布できませんが、溶媒を混ぜて溶液にすることで液体状に近づき、外壁に塗布しやすくなります。

「溶質」「溶媒」「溶液」の違い

先ほど「食塩水」を例に挙げて解説しましたが、もう一度食塩水を例に挙げて今度は「溶媒」に関係する「溶質」と「溶液」について解説します。
「溶質」とは、溶媒によって溶かされる物質のことであり、食塩水で言えば食塩が溶質に該当します。
「溶液」とは、溶媒で溶質を溶かした後の液体のことであり、食塩水そのものが溶液に該当します。
つまり、

・溶媒(水)+溶質(食塩)=溶液(食塩水)

という関係になるのです。
ちなみに、液体同士で溶液を作成する場合、相対的に量の多いほうを溶媒と呼びます(少ない方が溶質に該当)。

有機溶媒とは

有機溶媒とは

「有機溶媒(有機溶剤)」とは、他の物質(溶質)を溶かす性質をもった有機化合物のことです。
例としては、アルコール(エタノール・メタノール)やアセトン、トルエンなどが有機溶媒に該当します。
有機溶媒は基本的に常温では液体の状態なのですが、多くの有機溶媒は揮発性が高いため、蒸気となって呼吸を通じて体内に吸収されやすく、油脂に溶ける性質もあることから皮膚からも吸収されやすい性質があるのです。
さまざまな分野で利用されている有機溶媒ですが、毒性があるものが多く、上記のとおり体内に吸収されやすい性質があるため、使用する際には細心の注意を払いつつ適切な方法で作業することが求められます。

極性溶媒とは

極性溶媒とは

「極性溶媒」とは、極性をもつ分子(極性分子)からなる溶媒のことです。
例としては、水やエタノールがこれに該当します。
「極性分子」とは、電荷の偏りがある分子のことであり、極性溶媒は極性をもった化合物を溶かしやすい性質があります。
例えば食塩(塩化ナトリウム)は極性溶媒である水にはよく溶けますが、サラダ油にはほとんど溶けないのはこの性質によるものです。

無極性溶媒とは

無極性溶媒とは

「無極性溶媒」とは、極性をもたない分子(無極性分子)からなる溶媒のことです。
例としては、油やベンゼンがこれに該当します。
極性溶媒とは真逆の性質があるため、極性をもたない化合物をよく溶かします。
極性溶媒である水と、無極性溶媒である油が混ざらないのは、この性質によるものです。

富士純薬の良いところ

富士純薬の良いところ

溶媒の中には扱いにデリケートなものも多く、これらの物質の取扱いに不慣れな方だとトラブルを起こしてしまうことも少なくありません。
当社「富士純薬株式会社」では、酸性有機溶媒など、さまざまな化合物の取扱いをしております。
富士純薬を利用するにあたって、利用者にとってメリットになるのは以下の3つのポイントです。

ISOに基づいた確かな品質

当社は1956年の創業以来、一貫して有機化合物を中心とした中間体の製造に携わって参りました。
現在は電子材料分野や機能化学品分野、医薬品分野の有機化合物中間体の受託合成を数多くご依頼いただいており、品質マネジメントシステムに関する国際規格「ISO9001」に基づき、世界標準のレベルで確かな品質の製品を提供しております。
その成果として、塩化チオニルを使用した酸クロライド化を始めとしてハロゲン化及びその誘導体の合成については、その製造技術をお客様より高く評価されております。

スピーディーな対応

当社は営業・技術・品質保証・製造その他の各部門が一拠点に集中していることにより、お客様からのご依頼に対してスピーディーな対応が可能となっております。
また、埼玉県に立地していることから東京から1時間圏内でのアクセスが可能となっており、関東圏を中心にお客様による当社設備の確認や試作段階の生産立ち会い等が、お客様の移動のご負担少なく対応することが可能です。

独立したマルチ設備

当社では、日々稼働している各種マルチ設備により、少量案件から多量案件までも柔軟に対応することが可能であり、現在では数kg~数十tの案件まで年間で数十品目の製造を行っております。
当社は独立マルチ設備を採用しているため、「反応のみ」「濃縮のみ」といった個別の対応が可能です。
より細かな内容については技術担当と営業担当が一緒にお打ち合わせすることにより、可能な限りお客様のニーズにあった受託合成をご提案できます。

ご依頼の流れ

ご依頼の流れ

最後に、富士純薬にご依頼いただく際の流れについて、簡単に解説します。

1.お問い合わせ・ヒアリング

営業担当がお客さまからのご要望に関してヒアリングを行います。
対応可能かどうかを判断するため、場合によっては秘密保持契約を締結して処方開示をお願いする可能性がございます。
ご要望がありましたら、まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。

2.概算見積もり

ヒアリングにて対応可能の判断となりましたら、概算見積りを作成いたします。
そのお見積りにご納得いただければ、合成試験の段階に移ります。
なお、ご相談およびお見積りは無料で対応させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

3.合成試験・お客様の評価

合成試験で作成したサンプルを当社にて規格内であるか分析した後、サンプルをお客様にお送りいたします。
到着しましたらお客さまで品質等を分析評価いただき、お客様のご要望に近い品かどうかをご確認ください。

4.再見積り・ご注文

合成試験で得た情報をもとにして、再見積もりを行います。
その後、サンプルの品質および再見積もりの内容にご納得いただければ、ご注文いただければと存じます。

5.サンプルを元に有機化合物の製造開始

ご注文をいただきましたら、当社にてスケジュールを調整して製造を開始します。
期間は受託製品により異なりますが、製造のエキスパートが責任をもって対応させていただきます。

6.品質の分析

製造完了後、ご依頼内容に則した物質が生成されているかどうか「ISO9001」に基づく品質の分析を行ないます。

7.納品

製品が完成したら、該当の製品をご指定の場所まで納品いたします。
当社では各部署が一元化しているため、製造完了後はスピーディーな納品が可能です。

8.アフターフォロー

製造・納品をして終わりではなく、徹底したアフターフォローを実施しております。
より一層、お客様がご満足いただける製品の製造ができるよう、徹底して臨んで参ります。

まとめ

溶媒はさまざまな分野で利用されており、中には非常に日常的なものも含まれていますが、工業や製造などの現場においては簡単には製造できない溶媒・溶液も少なくありません。
当社では世界水準の品質マネジメントを採用した製造部門において高品質な製品を製造することができますので、ご要望がありましたらぜひ当社「富士純薬株式会社」までご相談くださいませ。